2024年10月5日放送の【人生の楽園】豊田信寿さんで特集した、京都・亀岡市の夫婦の絆・亡き妻の夢を引き継ぐ農家民宿とカフェのお店は『軒先カフェ・ファームハウス　ナナ』です。

『軒先カフェ（ファームハウス ナナ）』は、京都府亀岡市の豊かな自然に囲まれた保津町に佇む、2018年に豊田さん夫妻によって開業されたこのカフェです。

お店は、かつての豪農の家屋を活用し、は、農家民宿「Farmhouse NaNa」に併設されています。

ここでは、地元の新鮮な食材を活かした手作りの料理が楽しめるだけでなく、農業体験もできる宿泊施設として多くの人々に愛されています。

カフェの最大の魅力は、自家製の食材を使用したメニューにあります。裏庭の畑で丹精込めて育てられた野菜や、希少なニホンミツバチから採れた天然ハチミツなど、素材へのこだわりが随所に感じられます。

特に人気なのが「かまど炊きご飯」です。おくどさんと呼ばれる昔ながらのかまどで、薪の火を使って丁寧に炊き上げられるご飯は、ふっくらとした食感と豊かな香りが特徴です。愛情を込めて育てたお米を使用しているため、そのおいしさは格別です。

また、「季節の野菜サラダ」や「手作りピザ」も訪れる人々を魅了しています。無農薬で育てられた新鮮な野菜を使ったサラダは、特製ドレッシングとの相性が抜群です。裏庭のピザ窯で焼かれる手作りピザは、生地から丁寧に作られており、香ばしい焼き上がりと具材のバランスが絶妙だと評判です。

しかし、このカフェには単なる美味しい料理以上の深い意味があります。

カフェを営む豊田信寿さん（58歳）の背景には、感動的な物語が隠されています。かつて自動車部品メーカーに勤めていた信寿さんは、家庭科教師だった妻の幸子さんと共に、この場所で新たな人生を歩み始めました。幸子さんの夢だった大きな古民家での暮らしを実現させ、みんなが集まる賑やかな家にしたいという思いから農家民宿を始めたのです。

残念ながら、カフェのオープンを目前に控えた2022年11月に幸子さんは57歳で亡くなってしまいました。しかし信寿さんは、「続けることが妻の供養になる」という強い思いを胸に、今も民宿を営み、妻の悲願だった「軒先カフェ」を仲間の力を借りて月に1、2度開いています。

『軒先カフェ ファームハウス ナナ』は、単なるカフェではありません。それは、夫婦の愛と夢が詰まった特別な空間なのです。訪れる人々は、美味しい料理を楽しむだけでなく、豊田さんの温かな人柄と、亡き妻への思いに触れることができます。